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子供の「生きる力」を伸ばしていく

category: 人生  

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皆さん、こんにちは。

 

弊院には、自分の子供が引きこもりやうつになってしまって、その状況の改善を求めて親子で来院される方々が多くいます。

 

話を聞くと、「お母さんの押し付けが強いなぁ・・・」と感じることがよくあります。

もう少し具体的に言うと、しっかり勉強をして良い学校に進学して欲しいというプレッシャーが強いと感じます。

または、「○○でなければならない」「〇〇しなければならない」という頑なな制約でがんじがらめにしている様に感じます。

 

 

 

自分の子供が希望する学校で勉強したいことがあるならば、その学校を目標にしていくのは大いに素晴らしいことと思います。

 

しかし、子供が「〇〇の学校に進学したい」というのは、親のお仕着せの偽りの希望であって、実は子供よりも親御さんがそう望んでいるというケースも少なからずあります。

 

進学校でしっかり勉強したら、社会に出ていい会社に入って、豊かな生活ができるのと期待しているのでしょうか?

 

 

 

 

子供は親の愛情を得るために、いい子であることを振る舞い、親の期待に応えようと奮闘します。

子供にとって親と学校は世界のすべてであると言っても過言ではありません。

だから、親の関心を得るため、親の愛情を得るためなら辛いことでもそれが好きであるかのような顔をして頑張ります。(鈍感な親は気付きません。)

幸いにしてそれができれば良いのですが、それができない場合は苦しみます。

 

 

親の期待に応えられない場合には大いに苦しみ、「自分はダメな人間だー」と自己嫌悪に陥ります。

それが酷くなり一線を超えると、うつになったり、引きこもりになったり、重症化してしまうのです。

 

 

 

 

親の世代が育った世界と、今の子供たちの世界は相当違います。

まったく違う時代になっています。

 

親の時代にはインターネットもスマホもYouTubeもありませんでした。

これからは更にAIが伸びてきます。

 

社会を構成する様々な要素、価値観がものすごく大きく変わりつつあります。

平均寿命も大幅に伸びますから、人生設計もこれまでとは全然違ってきます。

その変化に一番対応できていないのは、世のお母さん方ではないかと思います。

 

お母さんが世の動きに鈍感で旧態依然の価値観を自分の子供に押し付けていたら、子供は歪んで潰れるか、反抗するか、どちらかです。

 

 

 

 

学校で学ぶ知識で社会に出てから活きるものは、実はそれほど多くありません。

 

私自身も大学では商学部に在籍し、ゼミで企業行動について研究していましたが、それですらビジネスの世界では全く使えない無用な知識でした。

 

学歴があれば出世し、人の上に立てるというのも全くの幻想です。

学歴があってもポンコツで役に立たない人間もいれば、学歴がなくても地頭がよく世間の尊崇を集め活躍している人も大勢います。

そんなことは、社会人として働いていればほとんどの人が分かっていることです。

 

 

 

本当に社会に出て必要となる能力は、勉強をして習得する「知識」ではありません。

それよりも、一言で言うと「生きる力」、こちらの方が重要なのです。

 

・感情がポジティブに安定し、物事を前向きに捉える能力

・自分の好きなことを見つける能力

・それを仕事に結びつけ、人の役に立つ様に活用する能力

・円滑な人間関係を築くコミュニケーション能力

・人に好かれる能力

・周りの人に力を与え、元気にしてあげられる能力

・人に希望を与えてあげられる能力

・新しいことを発想し、形にしていく能力

・危険を察知する能力

 

 

・・・この様なものの集大成が「生きる力」と言えるでしょう。

 

その他の知識は、読み書きそろばんができれば本当は十分と言えます。

社会に出て微分積分やπや√を使う機会がある人、または「墾田永年私財法」が何年に成立したかという情報を使う機会がある人は滅多にいないはずです。

 

そう考えると、子供が進学する学校に拘ったり、成績に一喜一憂したりするのは意味がない様に思えます。

 

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もし、私の子供が「勉強したくない」「学校の勉強は嫌い」と言うなら、

 

「おぉ、分かったよ。何か勉強に変わる好きなものを見つけられたらいいよね。」「これから好きなことをたくさんやっていこうよ。」と答えます。

 

 

または、「勉強が嫌いだから、進学したくないんだ」と言うなら、

 

「学校の勉強ができるかどうかは全然人の価値と関係がないんだよ。大丈夫。卒業したら働ける良い仕事(または専門学校)を一緒に見つけようか。」と答えます。

 

 

または、「学校の仲間達とうまくいっていないんだ。」「いじめられるんだ」と言うなら、

 

「そうか、そうか。今までよく頑張ったな。そんなに苦しむ必要はないぞ。転校できる違う学校を探そうか。」と答えます。

そして、「次の学校では、今よりもっと楽しい仲間が待っているよ。」と一緒にワクワクしているのではないかと思います。

いじめが収束しないなら、我慢しないでサッサと違う学校に転校することでしょう。

 

 

 

 

私は多分普通の人より「こうでなければならない」というこだわりや執着が少ないと自覚しています。

だから、その分心が自由で軽い感じです。

 

この学校でなければならないとか全くありません。

どこの学校に行っても、楽しい仲間はいますし、そこから素晴らしい進路は拓けています。

 

お金をたくさん稼がなくてはならないという強迫観念の様なものもありません。

稼いだお金の中で楽しく生活したら良いでしょう。

 

 

 

 

私と価値観が異なる押し付けの強いお母さんを見ると、「あぁ、お子さんが可哀想だな」と心が痛みます。

でも、そこで教育談義はできませんから、私はほとんど何も言うことができません。

 

そういうお母さん方はお子様の成長を期待している様に、ご自身も成長を志向しているのかと疑問に思います。

 

 

・お母さんご自身が成長のために何か取り組んでいるものはありますか?

・月に何冊本を読んでいますか?情報をアップデートしていますか?精神を磨いていますか?

・自分を高められる尊敬できる人と会っていますか?

 

 

自分ができていないのに、お子様だけに勉強を強いるのはおかしいのではないでしょうか?

だらしない生活を送って、誰かの悪口や愚痴ばかりこぼしていたら、お子様もその様に育っていきます。

 

親の背中を見て子供は育つと言います。

親が生き生きとやりがいを持って楽しく毎日を過ごし、日々成長して輝いていたら、お子様は何も言わずとも親を尊敬し「自分もかくありたい」と思うものです。

そして、自分もやろうと力強く生きようと思うものです。






 

 

 

「生きる力」の強い子を育てる~人生を切り拓く「たくましさ」を伸ばすために~

(天外伺朗/飛鳥新社)


執筆後に出て来ました!こういう本も読まれるといいでしょう。

著者の天外伺朗氏は元ソニーの上席役員ですが、「一流大学を優秀な成績で卒業してきても、勉強ばかりして遊んでこなかった子は企業ではほとんど役に立たないことを断言できる。」と述べています。

社会を変革してきた人の多くは、子供の頃たくさん遊んできた人なのです。

 

(目次より)

・エリートシステムの崩壊

・「与える」教育ではなく「引き出す」教育を

・文字や計算の早期教育は不要

・育児の教育は間違いだらけ

・しつけは子供への不信の裏返し

・「お勉強」では健全な知性は発達しない




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プロフィール

水野博友

Author:水野博友
気功家・ヒーラー・瞑想家
気功で人の病気や苦しみを癒すヒーラー

愛知県出身、早稲田大学商学部卒。
埼玉県さいたま市浦和区で気功治療院「水野気功療法院」を開業、肉体の病~精神の病まで日夜 気功の施術を行っている。遠隔気功の実績も豊富。
満月時は日本の山に籠り密教修行を行う、また2011年より定期的にインド・ヒマラヤ、インドネシアに渡り様々な聖者の指導を受けて霊性修行に励んでいる。

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