微生物がヒトを生かしている

ヒトは身体に何兆もの細菌・ウイルスを棲みつかせ、それらと共同で人体を運営しています。
「ただ寄生虫みたいに付いているだけではないの?」
「えっ、不潔だから付いてるんじゃないの?」
違います。
ヒトはウイルスや細菌と共同で人体を生かしています。
それは、本当にたくさんの働きがあります。
例えば、腸では微生物がヒトに必要な栄養素を合成し、それをヒトは腸壁から吸収しています。
腸内で栄養素が作られているということに驚いた方もいるでしょう。
ヒトは栄養を経口摂取の食べ物だけから摂っているものではありません。
腸内細菌叢で栄養素が作られるのです。
ニワトリにカルシウムの含まれていない餌を与えていても、卵を産み続けます。
生物が栄養素を経口摂取の食べ物からだけ摂取していると考えると、合点が行きません。
それはなぜかというと、ニワトリの腸内細菌がカリウムという元素をカルシウムに元素転換しているために、卵を産むのができるのです。
だから、少食(中には不食も!)の人でも健康に生きていられるのです。(腸内細菌叢が良好であればですが)
つまり、現代の栄養学は経口摂取の栄養分しかみていないので、その点で欠陥があります。
また、体質を決定しているのも微生物の働きです。
太っているか、痩せているか・・・女性は特に気になるところでしょう。
それを決めているのも腸内細菌です。
「あの人はあんなにたくさん食べているのに、なんでスマートなのかしら?私は食べたいものも我慢しているのに・・・」
と、女性の恨み節が聞こえて来そうですが、体型を決めるのは腸内細菌叢の構成によります。
細菌学の先進分野では、「肥満は感染症の可能性がある」と考えている専門家もいます!
つまり、肥満を決定づける腸内細菌叢になると太ってしまうということなのです。
体質だけではなく、性格を決定しているのも微生物であると言われています。
陽気な性格、暗い性格。
内向的な性格、社交的な性格。
それも腸内細菌叢の構成が大きく影響しています。
そして男女の異性の好み・・・それすらも腸内細菌の指令によって行われているのです。
信じられない話ですが、好きなタイプの異性というのは、腸内細菌叢が自分たちにない細菌群を持つ異性を選択させます。
腸内細菌叢が「あの細菌群を取り込みたい」と思うと、脳に指令を出してその人に恋をさせてしまう・・・この様な仕組みです。
そして、セックスの時、キスしたり、舐めたりして体液を吸うのは、皮膚や粘膜に付着している細菌群を交換するためであります。
つまり、自分(?)の意思で好きな相手を選んでいたと思っていたのは、腸内細菌からの指示でそう思わされ行動していたというのが本当のようです。
「あたしの彼はブサイクで、性格もイマイチなのに、どうしてか好きなのよね・・・」
と、理屈でなく男に惚れてしまうのは、腸内細菌に動かされているだけかもしれません。
それを聞くと、ときめくロマンスも味気なく思え、がっかりしてしまいます。
この様に、ヒトは微生物と共生し、一つのチームとして動いています。
そして、人が主で、微生物が従、と考えられていたのは、実は逆で、微生物が主で、人が従であったのです。
そうなると、「自分」というものは一体何なのでしょう?
自分の意思がどこから出て来て、どの様に選択・決定されるのか?
人間というのは不思議で謎が多い存在です。
まだまだわかっていないことがたくさんあります。
また、一般常識として認識されていることが実は間違っていたということも少なくありません。
その様なことに関心がありましたら、霊性修行に取り組んでみてください。
自分とは何か?
神とは何か?
その様なテーマを体験から答えを見出していくのが霊性修行です。
私の主宰する「水野氣功塾」では「密教瞑想講座」で学べます。
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