2016年、ハヌマーンの年が始まりました
category: 霊性修行

猿神 ハヌマーン
皆さん、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
年末年始、私は実家に帰省し、両親・兄弟、親戚とこの時期を一緒に過ごすのが恒例行事となっています。
日頃の節制も周りに合わせこの時期だけは少し緩めて過ごしています。(それでも牛・豚・鳥、酒はとりませんが)
正月3ヶ日が過ぎ、4日から仕事始めという人は多いのではないでしょうか。
私も4日から仕事再開です。
昨年もかなり充実していましたが、今年は昨年よりもより密度の濃い年にしたいと思います。
さて、2016年は申年であります。
猿といえば、インドでは猿神ハヌマーンが有名です。
ハヌマーンは猿の神様です。
ハヌマーンは勇敢さと力強さの象徴であり、風の神ヴァーユの化身であります。
大きさを自由自在に変えることができ、空を飛ぶこともできます。
また、シヴァ神の化身であるとも言われています。
猿と言えば、キーキーと小賢しく歯を剥き出しにして攻撃してくる小猿のイメージがあります。
私がかつてインドネシアで修行していた時、私の泊まっている部屋に小型の猿が侵入してきて彼らと格闘する羽目になりましたが、その様な猿とはハヌマーンは全然違います。
私がインドで修行した時に森で見た猿は大きさも日本の猿よりデカく、白色で堂々たる偉丈夫の風格がありました。
下手な人間よりも余程威厳がありましたよ。
それがおそらくハヌマーンのモデルとなったのでしょう。
日本の猿のイメージとは大分違います。
インドの叙情詩「ラーマヤーナ」では、悪魔にさらわれた王女シータ妃のためにランカー島(スリランカか?)まで救出に行くシーンがあり、それが有名です。
また、ハヌマーンは西遊記の孫悟空のモデルとも言われます。
孫悟空が三蔵法師に忠誠を誓った様に、ハヌマーンはラーマ王子に忠誠を誓い共に悪魔と闘っているのです。
鳥山明氏のドラゴンボールも西遊記の孫悟空からキャラクターを作っていて、初期の頃はドラゴンボールの孫悟空も巨大な猿に変身していました。
それなどはまさにハヌマーン像に近いものといえます。
日本では日枝(ひえ)神社が猿を祀っています。
日枝神社の主祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)で山の神、農耕治水の神でありますが、その山を守る神が猿と結びついたという説もあります。
申年ですから、お近くの日枝神社に初詣に行くとご利益があるかもしれません。
ハヌマーンを通して私たちが学ばなければならないこと。
それは、「モンキーマインド」を克己(こっき)することです。

インドで霊性修行をしますと、私たちの心の様を「モンキーマインド」と呼び、それを瞑想などの行によって克服しなければならないと教えられます。
猿がキーキーと高い声を出して木の枝を飛び移ったり、落ち着きなく絶えず動き回ったりしている様子を私たちの心の有り様に例えているのです。
実際、私たちの心は常に様々な欲望の対象に向けられ一所に定まることはありません。
それすらも気付いていない人が多いのですが、瞑想をする人は目をつぶって瞑想している最中にも思考という雑念が次々と去来していくのがわかるはずです。
五感(目・鼻・耳・舌・皮膚)を通して入って来る刺激や本能的な欲求(性欲・食欲・睡眠欲)に心はあっちこっちに向けられ、感情が高ぶったり落ち込んだりする状態が継続し落ち着くことがないのが一般的な人の人生であります。
私たちはその様な外界の刺激や執着に振り回されることなく、心を常に神(宇宙)に向け不動の心を養わなければなりません。
霊性修行をする者は主に瞑想を通して心の有り様、心の持ち方を学び鍛えていきます。
心を統御することなしに、霊性を高め解脱や悟りに向かうことはないのです。
人生の成功もしかりで、一般的な自己啓発や成功法では自分に入って来る無数の情報に対処する術を本・セミナーなどで勉強し会得していきます。
しかしそれも次から次に対象が現れ、情報に振り回されるだけでとどまることを知りません。
最も重要で確実な成功法は自分の内にある心を統御していくことです。
秘密の鍵は外部にあるのではなく、自分の内部にあるのです。
最後に、今年一年の皆様の健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
2016年を実りある年にしていきましょう!

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